イティハーサ/水樹和佳子

イティハーサ (1) イティハーサ (1)
水樹 和佳子 (2000/05)
早川書房

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 もし、あなたがSF好きを自認していて、この本を読んでいないなら、ヘソ噛んで死んでしまえ! というくらい、ここ10年近くの日本SFでは1つ飛び抜けた作品だ。今すぐ、揃えて読め!

 物語は、太古の日本から始まる。2つの神、亞神と威神が存在する土地で、離ればなれになった鷹野ととおこの2人を中心に、神々の戦いに巻き込まれ、やがて神の仕掛けた壮大なプロジェクトの核心に近づいていく姿を描く。
 視点は少女漫画で、鷹野ととおこ(よおこ)が「もう一度会いたい!」という気持ちが原動力のすべてだが、彼らが動く舞台はSFである。日本のSFには、神との戦いをテーマにしたものが多く、これもその系統に入るだろう。

 SFとして読めば、『百億の昼と千億の夜』と対比すると非常に面白い。最後に宇宙が向かうのは静寂か、喧噪なのか? 宇宙に発生した生命は、排除される存在なのか、それとも意味があるのか?
 そういう根元的な問いは、ふだん日常生活の奥に隠されているものだが、『イティハーサ』でもちょうど同じ構造があり、その辺に見慣れたものから真実が見えてくる興奮がある。
 とにかく、これを読まずにSF好きとは絶対に言って欲しくない作品だ。

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  • 年期の入ったヲタ。漫画中毒。立てばたぬぞう座ればチョコボ、歩く姿はアラレちゃん。
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